アミストラはかく語りき 第21回目はクリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」です。

 

インターステラー

 

※いつもながら、ネタバレ注意です!!

 

宇宙を描く映像は、「ゼログラビティ」を彷彿させるほどの迫力がありました。

これはぜひアイマックスシアターで観るべきだったなぁ・・とやや後悔です。

では、あらすじをどうぞ yahoo!映画より

 

近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡のカウントダウンが進んでいた。
そんな状況で、あるミッションの遂行者に元エンジニアの男が大抜てきされる。
そのミッションとは、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというものだった。
地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避、二つの間で葛藤する男。悩み抜いた果てに、彼は家族に帰還を約束し、前人未到の新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込む。

 

私にとって手強い作品でした。

アインシュタインの相対性理論や量子力学をもう少し理解していれば、「おぉ・・これは・・・!」と大きな感銘を受けただろうなぁと推察します。

ただ、同じ宇宙モノでも名作「2001年宇宙の旅」と違い、人間臭さと言いましょうか、ベタなところがある作品なんですね。

その普遍的なところはじんわり味わえたので、語ってみたいと思います。

 

もはや地球に住めなくなりつつある中で、NASAは人類を地球から脱出させるための、2つのプランを水面下で進めていました。

そのうちの一つは、人類が生命を維持できる惑星を探し出し、そこに移住させるというプランです。

優秀なクルーたちを載せた12隻の宇宙船が、既に打ち上げられてました。

そのうちの3隻の宇宙船から、「居住できる可能性がある」というビーコンが発信されているとのこと。

 

マシュー・マコノミー演じるクーパーは、ビーコンが発信された惑星に向かい、本当に人類が移住可能かどうかを確かめてくるというミッションを命じられました。

クーパーは、苦渋の決断を迫られます。

幼い子供たちを置いての旅立ちで、しかも戻れるかどうかも分かりません。

 

自分の家族のことより、人類全体のことを考えろ

 

NASAの人たちは個を超えたミッションを掲げ、人類のために立ち向かおうとしていました。

最終的にはクーパーも宇宙に飛び立つことを決意し、彼とアメリア、ドイル、ロミリーの合計4人を載せたスペースシャトルは宇宙に向けて発射しました。

 

紆余曲折の末、ビーコンを送り続けてきた天才的科学者・マン博士がいる惑星に、クーパーたちは着陸したのです。

 

君には家族がいる。
でも私は家族がいなくても、人のために生きたいと心の底から思っている。
そういう感情は土台なんだよ。
人が人であるための。
軽くみてはいけない。

 

マン博士(かの大物俳優がサプライズで登場)が、クーパーに語ったセリフです。

 

自分の命と引き換えにしても、人類の未来を守りたい。

地球を後にしたときの、マン博士の気持ちに嘘は無かったと思います。

しかし長きにわたる孤独、自分を試され続ける中で、次第に変質していったようです。

 

おかしいよな。
地球をたったとき、死ぬ覚悟は出来ていると想っていたが、私はこの星こそが人類の故郷だと信じて疑わなかった。
思い通りにいかないものだ。

 

その後、自分さえ助かればいいと、助けにきてくれたクーパーを蹴落す、そんな愚行に出たのでした。

 

本作品では結果的にですが、人類を救う立役者となったのはクーパーとなったのです。

しかし、彼が命を引き換えにしようとしたのは、マン博士とは違った土台からくるものでした。

 

子供たちの未来を守るため

「必ず、帰ってくる」 そう約束した娘のため。

 

人類を救う、その土台となったものは、あくまでも自分の子供たちへの愛だったのです。

 

そんな思いを公然と口にしてしまうと、自分の家族さえ助かればいいのか・・・と今ならネット上で批判されるかもしれません。

 

しかし、私はこう思います。

たった一人を深く愛するチカラ

一つの魂と一つの魂が震えながら、重力のように引き合うチカラこそが、世界を人類を救う大きなパワーを生み出すのではないでしょうか。

 

「愛は人間が発明したものじゃない。(愛は)特別な意味がある。」
「 もっと意味があるの。私たちが理解できない何かが。」
「私たちには感知できない。高い次元の何か」

 

クーパーと同じくスペースシャトルの乗り込んだアメリア(アン・ハサウェイ)が言ったセリフです。

 

太古の昔から脈々と受け継がれてきた 人と人を結びつける愛

どれだけ科学が発達しても、どんな難解な公式を使っても、「愛」の正体を解明することができません。

しかし、私たち人間が感知できない高い次元そのものとなり、時には奇跡をもたらすのではないでしょうか。

 

最新物理学により明らかになりつつある、5次元の世界がスクリーンに現れました。

そこでは、時間も空間の概念さえも消失しています。

しかし、5次元世界の土台に、人間の根底にある「愛」というものを持ってきたのが、この映画が古くて新しい作品であるゆえんでしょう。

 


 

このアミストラはかく語りきも、21回もの記事を書くことが出来ました。

ありがとうございました。

今までは月に2度、新月と満月の日に更新してきましたが、次回からは月に1度、新月に更新することにします。

今後とも宜しくお願いします。

朝比奈お礼