【コラム96】蝶を見て思うこと
この季節はあまり飛んでいませんが、暖かくなるとモンシロチョウやアゲハチョウがよく飛んでいます。
幼虫は葉っぱをモリモリ食べて、脱皮を繰り返し大きくなる。
そして、大きくなった幼虫はサナギになり、さらにサナギから成虫になって、空に羽ばたいていく。
このプロセスは、人の成長の例えに使われることがあります。
蝶はサナギの前後で、姿形が大きく変わりますが、人もまた人生の中で何度か、サナギの前後に相当するような大きな変化を体験するときがあります。(得てして「大変」なときですね)
幼虫が葉っぱをモリモリ食べて大きくなっていくように、ドンドン成長しているときと比べると、サナギの状態のように、成長が止まったように思えるときもあるでしょう。
でも、サナギの中では、空を飛ぶための身体を新しく創り直しているように、大変だなぁなと思うときは、飛翔するための新しい自分が生まれる直前なのかもしれません。
2020年は、個人的にも社会的にも、そして世界的にも「大変」な一年でした。(まだ終わってはいませんが)
後世の歴史に残るような一年となるのは、間違いないでしょう。
同時に、もっと大きな視点で考えると、人類という種が蝶になるためのサナギの時期に入ったのかもしれません。
今までの価値観、大切にしていたもの、よりどころとなるものが崩れていく。
それでも、その先に新しい世界が出現する。
私たちが、このサナギの時期を過ごすときに必要なのは、
世界と、そして自分自身への「信頼」なのかもしれません。