【エッセイ81】ジグソーパズルはすぐに作れない


コーチングでやっていることは、突き詰めて言えば、
「今いるところから、望むところに行く」ことです。

この「今いるところから、望むところに行く」ために
様々なアプローチがあるわけですが、

それらのアプローチに共通するのは「見える化」
つまり、明らかにすることです。

現状を明らかにする。
望むゴールを明らかにする。
進む途中に出てくる課題を明らかにする。

明らかになる範囲が広がれば広がるほど、
何をすればいいかがおのずと見えてくるので、
あとは勝手に動き出します。

逆に言えば、月も出ていない真っ暗闇の夜に、
電灯もついていない道をドンドン走れるかというと、
おそらく、そうはいかないでしょう。

一歩一歩足元を確かめながら、
恐る恐る進むのではないでしょうか。

あくまでも例えですが、
心理的にも分からない、見えないということは、
それぐらい行動に影響を及ぼします。

じゃあ、「見える化」すればいいんだと分かれば、
簡単にできるかと言うと、すべてがそうではないですね。

ジグソーパズルにも、子供も簡単にできる10ピースのものから、
大人でも完成に何ヶ月もかかる3000ピースを超えるものまであるように。

子供のジグソーパズルのように
「見える化」が簡単にできるものはいいんです。
ここで問題になるのは、3000ピース超えのジグソーパズル。

例えば、複数の関係者が複雑に絡み合っている一筋縄ではいかない問題。
一生をかけて探求していくビジョンやミッション。

こういった「見える化」の難易度が高いものをどうやって「見える化」していくか?

そういう難易度の高いものは、
全体を「見える化」するまでにそもそも時間がかかります。
だから、一気に「見える化」しようと焦っても仕方がありません。

でも、「見える化」できない時間が長いと、
「これでいいんだろうか?」と、不安にもなります。

完成にはまだ程遠い。
ゴールは先過ぎて全く見えない。

そんな状況であっても、
あきらめずに歩み続けるには何があればいいでしょうか?

色々ありますが、そのうちの一つは、
「以前よりも着実に進んでいる」
という実感が持つことだと思います。

そのためには、以前の状態がどうだったかを振り返る必要があります。

日記でもTo Do Listでも、何でも構いません。

振り返って見直したとき、
「確かに前に進んでいるな~」
と思えるものを持てれば、

それを励みにして歩むことで、
いずれ難易度の高いものも少しずつ「見える化」されていくでしょう。

自分一人で難しいときは、上手くコーチを使ってくださいね!