【コーチ31】闇雲にマーケティングテクニックを多用すると・・・
「どうやって、クライアントを増やせばいいでしょうか?」
これからプロコーチを目指すという方から、何度も訊かれた質問の一つです。
プロコーチとして活動を始めたものの、なかなか軌道に乗らなかったりすると焦りが生じます。
そんなとき、すぐに効果が出るカンフル剤を求めてしまうのも無理はありません。
今回は、それをテーマに話を進めていきましょう。
お客さんは増えたけど・・・こんなはずじゃなかった
確かにスクールではコーチングのことは丁寧に教えてくれても、マーケティングのことは自助努力で、というところが大半ではないでしょうか。
そこで、マーケティングの本に手に取るコーチは多いです。
著者が試してみて効果があったものを惜しみなく公開しているので、その通りにやると、結果が出る場合があります。
クライアントが増えた! で、万事OKなら、問題はありません。
しかし一方で、こんな話も聞きます。
「確かにお客さんは増えたけど・・・こんなはずじゃなかった」
土台を◯◯にしてしまうと・・・
よく話を伺うと、自分が望んでいない人が集まってしまったということです。
下手に集めないほうが良かったと、嘆いていた人もいました。
本来なら喜ばしいことであるのに、なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
全てがそうだとは言いませんが、マーケティング本の指南では、感情を操作する言葉を使う場合が多いです。
代表的なのは 恐怖を煽るアプローチですね。
「今、○○しないと、こうなりますよ~」
恐怖のモチベーションから、お申込みボタンへと誘導させるやり方ですね。
このようなやり方も、商品やサービスによっては有効です。
ただ、コーチングには向いていないのではないでしょうか。
なぜなら、コーチングは、コーチとクライアントとの間にある「安心感」「信頼」が土台にあってこそ、成り立ちます。
その土台を「恐怖」にしてしまったとしたら、どうでしょうか?
そのクライアントとコーチは、安定した信頼関係を結べるでしょうか?
クライアントはコーチに対して、腹を割って話そうと思えるでしょうか?
コーチングの特性に合わないクライアントと契約してしまうと、後々トラブルになるケースもあり、その対応に時間が取られかねません。
コーチ自身も疲弊していしまいますし、本末転倒です。
一見遠回りのように思えますが、やはり「信頼関係」や「安心感」をベースにしながら、一人一人と丁寧にコーチング契約を交わしていくのが、王道だと私は思います。