
【コーチ17】存在意義(ミッション)をコーチングで扱うには その2
前回、存在意義とは何か、なぜ大事なのか ということについてお話しました。
今回は、コーチングで存在意義を扱う理由についてお話していきます。
なぜ、コーチングで存在意義を扱うのか?
コーチングとは、クライアントが人生をよりよく生きることをサポートするものです。
存在意義を扱わなくても、コーチングをすることはもちろん可能です。
初期のころのコーチングは、クライアントの行動(Doing)に焦点を当て、問題解決や目標達成をサポートしていくことが多いでしょう。
Doingに焦点を当てたコーチングを繰り返していくことで、クライアントはセルフコーチングが自然とできるように変わってきます。行動も変化し、問題解決や目標達成が以前よりも容易になってきます。
ところが、最初は目標を達成できたことが、ただただ嬉しかったのに、だんだんと何のためにこの目標に向かっているのだろうかという疑問が出てくることがあります。
ここでその疑問に答えを見出さないまま、目標達成に走り続けると、いわゆる 「燃え尽き症候群」にかかってしまうことも、少なくありません。
目標を達成すれば、その目標は消えてしまいます。
目標を設定して、次々に達成していく生き方が合っている人もいますが、多くの人にとって、目標を達成しては、また次、また次という生き方を続けると、いつか疲弊してしまうことになるでしょう。
クライアントの大切にしている価値観や、何のために生きるのかといった存在意義を明らかにすることは、燃え尽き症候群を防ぐためにも有効ではないかと思います。
目標には終わりがありますが、存在意義には終わりはありません。
終わりがないので達成感がないという人もいますが、いつも存在意義に沿って生きているという充実感や満足感を一瞬一瞬のプロセスに味わうことができるでしょう。
このように、Doingが自然と出来るようになったクライアントの多くは、Being、すなわち、クライアントの価値観や存在意義を扱う段階に入ります。
その意味で、コーチングで存在意義を扱うことは、目標達成したときの達成感や自信を得るだけでなく、目標に向かうプロセスそのものも充実させることになります。
まとめ
コーチングで存在意義を扱うことによって、以下のことが得られます。
- セルフコーチングで自然とDoingが出来るようになったクライアントに対して、新しい成長の段階を提供できる
- クライアントは目標達成したときの達成感や自信だけでなく、目標に向かうプロセスでも満足感や充実感を味わうことができる
次回は、存在意義をコーチングでどのようにして見つけていくのかをお伝えしていきます。