【SOMA8】キーパーソン型アプローチ
このコラムでは、6つのオフラインマーケティングアプローチ(SOMA)について解説します。
1)トップセールス型
2)講師型
3)コミュニティ型
4)コラボレーション型
5)キーパーソン型
6)ギルド型
第8回目は、5)キーパーソン型アプローチです。
キーパーソン型アプローチとは、一言で言うと、「人を介してクライアントの紹介を頂く」というものです。
まずは、実際に私自身の実例を通してお伝えしましょう。
- 独立当初、前職でお世話になったお客さんが、独立祝いを兼ねて知り合いの経営者を紹介してくれたり、経営者向けの勉強会でコーチングの講師を依頼してくれた。その勉強会に出席した経営者からコーチングの依頼が3件うまれた。それだけでなく、別の経営者の勉強会にも講師として呼ばれることになった。
- 全国で講演活動をしている講師と組み、「勉強会+コーチング」というプログラムを実施。講師がコーチングの勉強会をしたあと、話を聴いてコーチングに興味を持った方に、「コーチングを受けたいなら赤木さんがいいですよ」と紹介してもらったおかげで、8人の方から申込みを頂く。その方々に3カ月から2年9カ月に渡って、のべ194回コーチングセッションを提供した。(コラボレーション型との併用)
というような事例があります。
このようにクライアント候補を複数人を紹介してくれる方は、明らかにキーパーソンと分かりますが、直接、クライアント候補を紹介してくれなくても、コーチングについての講演やセミナーの機会を提供してくれる方も、キーパーソンです。
キーパーソン型アプローチをするときに、絶対に忘れてはいけないことがあります。
それは、
「紹介者の信頼をお借りしている」
ということです。
「あの〇〇さんが言うんだったら、一度話を聞いてみようか」と思ってもらえるのは、クライアント候補の方と紹介者との信頼関係があるからです。
信頼関係は、よく貯金に例えられます。紹介者の方が積み重ねて蓄えてきた信頼貯金を、あなたのために下ろしてくれるということが、どれほど大きなことかということを肝に銘じておきましょう。
もちろん、気軽に人を紹介してくれる方もいるので、あまり重く受け止める必要はありませんが、紹介してくれた方に対しては、守秘義務に抵触しない範囲で、紹介でクライアントになった方の様子をお伝えするということも忘れてはいけないことの一つです。
紹介者が何より喜ぶのは、紹介した人がコーチングを受けて、いろんな意味で良くなることです。
あなたに任せても大丈夫だと信頼してもらえたら、継続的に紹介を下さることもあるでしょう。
では、何をすれば、クライアント候補を紹介してくれるような方と出会えるのか?
人脈がある人と友達になればいいのか?
異業種交流会や経営者の集まる会に入会すればいいのか?
実は、そういった相手の人脈を利用することを目的として繋がろうとしても、まず上手くいきません。
少し相手の立場に立てば分かりますが、あなたを利用しようと近づいてくる人を、あなたは信頼できるでしょうか? そんな人をあなたの大切な方に紹介できるでしょうか?
言うまでもなく、「No」でしょう。
では、どうすればいいのでしょうか?
紹介してくれそうな人を探そうとするのではなく、あなたが出会った人のお役に立てることを考えること。
あなたが出会ったその人自身は、今は特にコーチングを必要としていなかったとしても、その方の大切な人が、コーチングを受けることで成果があがったり、良くなったりするかもしれません。
これは、経営者の方で多いのですが、経営者本人には、個人的な悩みはさほどなかったとしても、経営者の周りにいる従業員さんや家族の誰かが、何かしら悩みを抱えていたりすることはよくあることです。
しかしながら、立場や役割があるので、経営者自身が彼らの問題解決を手伝うのが難しい場合があります。そんなときに、信頼できる第三者がいると、「一度、お願いしてみようか」となることがあります。
これまで私も知り合った方から、クライアントの紹介を受けることが何度もありました。
では、紹介してくれた方は、皆さん人脈が広い経営者の方ばかりだったかというと、まったくそうではなくて、サラリーマンや主婦の方からクライアント候補を紹介いただいたこともありました。
中には、娘さんや息子さん、旦那さんや奥さんを紹介くださった方もいます。
あと、「私のコーチングがお役に立ちそうな方がいれば、ぜひご紹介ください」とお伝えしておくことも、大事です。
コーチングを受けてとても良い体験をクライアントさんがしたとしても、他の人に紹介してもいいんだということを知らなかったら、紹介することはできません。
また、紹介したいなと思っても、「忙しかったら、逆にご迷惑かな」と遠慮する方も中にはいらっしゃいます。
ですので、ぜひ「コーチングに興味があったり、受けたらいいなと思う人がいたら、紹介下さってもいいですよ」と、伝えるようにしてください。
次回は、6:ギルド型についてお伝えします。