【エッセイ8】中途半端力を磨く
中途半端って聞くと、あまり良いイメージがないかもしれません。
スッキリしないし、モヤモヤするし。
かつては、私もこの状態が嫌いでした。
今は、好きではないけれど、昔ほど嫌ではなくなりました。
あるとき、コーチ仲間と話をしていて気づいたことがあります。
それは、「何かをカタチにしていく、つまり、物事を成し遂げていくためには、この中途半端な状態とどれだけ共にいられるかが鍵になる」ということです。
考えてみたら当たり前なんですが、何かを成し遂げるまでは、ずっと道半ばの状態、つまり、中途半端な状態なんですね。
中途半端な状態を嫌って、一気に何かを成し遂げよう、ゴールまで進もうとしても、簡単にできることならまだしも、ちょっと複雑なこと、自分一人では完結しないことなどは、そうすぐには達成できません。
実は、私自身、完璧主義なところがあります。
自分のことなのでよく分かりますが、完璧主義が強いと物事を0か100かで考えてしまいがちです。
そうすると、この中途半端な状態に耐えらなくて、物事がカタチになる前に諦めたり、放り出してしまって、実現しない。
そういうことがこれまでの人生で多々ありました。
物事がカタチになるまでの中途半端な状態を受け入れる力、中途半端なモヤモヤした状態と共に居続ける力、そんな中途半端力を磨いていくことが、結果として、物事を成し遂げる力となる。
そんなことを思う今日この頃です。