【質疑応答トーク7】目には目を 質問には質問を

質問に答えたのに、相手は納得しない。それはなぜか?
たいていは、相手の質問の意図と、自分が答えた内容にズレがあるのが原因です。

ズレを防ぐためにあるのが、「やりとりする」つまり「応じる」こと。
相手から質問をうけた時、すぐに答えるのではなく、まずは「応じる」ことが大切なのです。

その「応じ方」のひとつとして、「要約」の仕方を前回お伝えしました。(前回はこちら

今回も「応じる」の続きからです。

レイコさん、そういえば前回、質問してましたよね?
赤木
赤木
レイコ
レイコ
あっ、はい。
何か質問はありませんか?と聞かれたので・・・
その質問、もう一度してもらえませんか?
赤木
赤木
レイコ
レイコ
あっ、はい。
(セミナーの)質疑応答のときに、長々とした質問をする人が時々いるのですよ。今ひとつ要領を得ないので苦労しましたが、何とか答えたのです。でも、納得してもらえず、反発されて、こちらも答えてを繰り返してました。短い質疑応答のなかで、一人のひとにこんなにも時間を取ってイイものでしょうか?
あぁ、それはね、時間が無いので、あとから質問しに来て下さいって言って、さっさと切り上げたらいいんですよ。
赤木
赤木
レイコ
レイコ
・・・・・
って、ぶった切るような答えを出しましたが
赤木
赤木
レイコ
レイコ
あぁ、そうですね・・・としか言いようがないです
レイコさんは納得してないですよね
赤木
赤木
レイコ
レイコ
まぁ、そうです
これが多くの質疑応答の場で往々にしてやってしまいがちなことなのです。相手の質問を聞いて、こうすればいいじゃん!と解決法を言ってしまう
赤木
赤木
レイコ
レイコ
うーん。私も講師の立場で質問を受けたとき、「コレで決まり!」とドヤ顔で答えていたような気が・・・(汗)
ちなみに、その方はレイコさんに何を求めていたと思いますか?
赤木
赤木
レイコ
レイコ
たぶん、私がセミナーで話したことと、その方が他のセミナーで聞いてきたことが違うのですよ。しかも、有名な方のセミナーだったそうなので、駆け出しセミナー講師の私が言ってることは間違っているのでは? と。
つまり、どちらの言い分が正しいか分からないので、確認したかったということでしょうか
赤木
赤木
レイコ
レイコ
おそらく、そうだったのでしょうね。
いま私は、”その方はレイコさんに何を求めていたと思いますか?”と聞きました。
レイコさんの質問に対して、もう少し詳しく質問してみたのは分かりますか?
赤木
赤木
レイコ
レイコ
あっ、はい。そうですね
レイコさんの質問を聞いただけでは、状況が分からないので、本当は答えようがないのです
赤木
赤木
レイコ
レイコ
ふむふむ
先ほど、いきなり答えを言い放ってしまいましたが、そうではなく、今のような質問を投げてみたらどうでしょうか?
赤木
赤木
レイコ
レイコ
そうですね。より的を得た答えが返ってきそうですね
相手の質問の意図を知ろうとせず、いきなり結論を出してしまうと、そこにズレが生じるのですよ
赤木
赤木
レイコ
レイコ
ふむふむ
質問の意図を確認するには、前回お話したとおり、相手の質問内容を言い換える(要約)のもあるのですが、もう少し詳しく聞こうと、質問をし返すのも有効な手段なのです
赤木
赤木
レイコ
レイコ
たしかに。相手が何を知りたいのかをちゃんと把握しなければ、答えられないはずですからね
特に長々とした質問をされる方は、自分でも何を質問したいのか、明確に分かっていない場合が多いのです。そこで質問内容を整理するために、かんたんな質問をし、それに相手が答えることで、質問内容がより具体的に絞られます
赤木
赤木
レイコ
レイコ
まぁ、たしかに
質問に対して、質問する。これも「応じる」のやり方のひとつです。
レイコさん、セミナーの質疑応答の場でも、すぐに答えを言おうとする前に、少し「応じる」を意識してみてくださいね
赤木
赤木

まとめ

質問を受けたら、質問で返す「応じ方」もあります。  意図があいまいなまま質問する方もいるので、こちらが意図を明らかにする質問を返すことで、何を答えたらいいのかを、お互いが確認することもできるのです。