インサイド・ヘッド

ヨロコビ、カナシミ、イカリ・・・など、人間誰しもがもつ感情を擬人化した内容です。
老若男女問わず、自分のこととして共感できる作品となっていました。

主人公ライリーと同じく、私たちの心の中にヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、イライラが入れ替わり表れます。

その時々で、指導権をにぎる感情は変わっていきますが。
出来るだけ、カナシミを隅に追いやろうとする姿は、私たちにも見覚えがないでしょうか。
映画の中盤までは、カナシミはまるで邪魔者扱いです。

カナシミさえ居なくなれば・・・そんな欲望を思い立ち、ついに追い出そうとしてしまいますが・・・。

これで、ヨロコビしかない毎日が送れる!
オールオッケー、ハッピーエンド! で幕を下ろしたいところですが、

果たして、そうなのでしょうか?

カナシミを無くしたライリーはイキイキするどころか、どんどん生気を失っていきました。
ついには、どんな感情も動かなくなったのです。

人間の感情は、単体で動いているのではありません。
全てが有機的につながっているので、都合よくカナシミだけを消し去ることはできません。

私もかつてそうでした。悲しみや苦しみを(無意識的にですが)あまり感じないようにしていた時期がありました。それは、自分を守るためだったように思えます。

その結果、どうなったでしょうか?

感覚がどこかマヒしてしまい、喜びの感度さえにぶっていきまし

ヨロコビ、カナシミ、イライラ、イカリ、ビビリ
どれも人間にとっては、無くてはならない感情です。

より好みをせずに深く味わっていくことで、私たちの人生は、イキイキとした色合いが出せるのではないでしょうか。

本作品はおもに感情について、子供にも伝わるように工夫されてましたが。

忘れた記憶はどう保管されていくのか - 潜在意識についても、分かりやすく映像で伝えています。人間というものについて知りたい人にとって、入門という意味でも最適な作品でした。