やっぱり答えは相手の中にしかない

コーチングやカウンセリングなどのセッションの場で、もしくは友人から相談受けたり、真剣に語り合う場のなかで。
相手について、自分が感じたことをその場で伝えることがあります。

いわゆるフィードバックですね。

単に感じたことを言うだけときもあれば、率直な意見やアドバイスをも口にすることもあります。

「うまく伝えられなかったなぁ~」と反省することも多いのですが。

「我ながら良いこと言ったなぁ~。」
その場を去ったあとに、ひそかに自画自賛に酔うこともたまにあります。

本質的だったよなぁ、相手も何か気づいたよね・・・と思えたときは、なおさらです。

しかし、残念なことではありますが・・・。

私の経験からしても、このような場合は、自分が思っているほどには相手に響いていないものです。

 

「あぁ、あのフィードバックは良かったよね。」

そう思う場面(言葉)は、自分と相手とで異なることが大いにあります。

「アミーゴに言ってもらったアレ、響いたわぁ」と言われることもあるのですが、私の場合はキョトンとすることが多いです。

  • えーっ、そんなこと言ったっけ??
  • えっ、あの言葉でそんなに変化があったの??
  • そういえば、あのとき何かに乗り移ったかのように言ってた気が・・・

要は、あまり覚えていないこと、意外なことが多いのです。

「あぁ、良いこと言ったよなぁ~」とか
「耳が痛いことも言えたよね~ わたし」感が残っていません(笑)。

時おり、「へぇ~、意外に深いこと言ってたんだなぁ~。」と後から聞かされて驚くことすらありますが。

余計なことを考えずに発した言葉には、こだわりも価値判断や、相手がどうこうも入る余地がないのでしょう。

何の作為もないからこそ、無防備のまま、相手のフトコロに入るのだと思います。

逆に、ココだ!と感じた「痛恨のひとこと」を伝えたとしてもどうでしょうか。

「これでどうだ!!」
恣意的なエネルギーがほんの一滴でも混じると、それも伝わりますし。

背後にひそむ竹やりを察して、相手が無意識的に身を固くするかもしれません。

 

「答えは相手のなかにある」

コーチングの鉄則と言われる言葉ですが。

そのフィードバックが心に響くかどうか、相手にしか答えがないのでしょう。

もちろん、私が覚悟を決めて伝えたことで、相手に変化をもたらしたこともありますし。

誤解を恐れずに、伝えなければいけない場面もあります。

ただ、それが化学反応をもたらすかどうかは相手次第、天に任せるしかないのでしょうね。