残り時間を意識する年末に

年齢を重ねると、1年が経つのがどんどん早くなると聞いたことがあります。

確かに、子供の頃の1年はもっと冗長でした。
疾風のごとく過ぎ去っていく50代の今とは、時間の流れが違います。

「ついこの間、正月を迎えたはずだが、あっと言う間に年末だね~。」

この間も、年末ならではの決まり文句をつぶやきました。

まもなく80代を迎えることとなる我が母は、高齢も相まって、身体の衰えが顕著になっています。

耳が遠くなり、人との会話がどうも億劫になりつつある姿
階段を昇るのに、少し早歩きするだけで息が上がり、だんだん出不精になる姿

その昔は「若々しい」と言われていた母が、みるみる「THE・老人」になっていく姿をみるのは、娘として切ないものがありますが。

ただ人間は、時間の経過とともに老いて衰えていくもの
それが、命あるものの宿命なのですね。

分かっていながらも、受け入れるのに時間がかかります。

さらに切なさを増すのは、自分の近未来の予想図であることです。
すでに、影法師のように揺らめいてみえます。

50代を突破した今、「老い」という文字がますます現実的となってきました。


もうあと20年も経てば、私も立派な高齢者。
おばさんという言葉さえ、若見えに感じる頃でしょう。

みるみる月日が経つのを眺めている間に、私の人生は、どんどん残り時間が削れているのです。

残りの人生で何ができるのか
慌ただしい年末の中の、ほんの少しの鎮まった時間に、襟を正して向き合っていきたいと思います。