中途半端はあなどれない

 

先日、大掃除を細かく切り刻み、少しずつ進めていると こちらに書きました。

少しでも達成感を得よう、やる気を出そう!
掃除の箇所を細かく指定し、亀の歩みでも進んでいる感を演出してみましたが。

あまりに細かくしすぎると、膨大なお掃除チェックリストになってしまい・・・さじ加減が難しいです。

アレコレ駆使し、自分をなだめすかしているのは、ひとえに掃除が好きではないからです。あぁ、涙ぐましい努力よ。

それでも、日々チョコチョコとやるべきことを進めているのは、達成感以外にもメリットがありました。

「2ミニッツ・スターター」

私が読み進めている「独学大全」で紹介されていた、目標達成に向けての技法の一つです。

やろうやろうと思いつつも、ついに後伸ばしになってしまうことってありますよね。

この書籍では、タイマーを2分にセットしてから作業を開始し、2分のタイマーが鳴ったと同時に途中でも作業をストップさせる技法として紹介されていました。いずれにせよ対処法は、課題をやることに決めたら、ちょっとだけでもやる/すぐやることだ。
(中略)
着手することが持つもう一つの力は、課題を未着手から未完成状態に変えることである。
何もしていない状態から始めることは難しいが、一旦始めたことを、途中で中途半端なまま放り出すこともまた難しい。

自分では知らずと取り入れていた技法ですが、とにかくできることから掃除をし始めるのが大事と考えていました。
中途半端に残しておくと、明日の自分が放っておけなくなるだろうと。

「あの棚をキレイにしたんだから、明日は隣の棚を」
「台所掃除、残るは換気扇だけだ(← 一番大変だけど)。」

全く着手できていない状態であれば、課題が重たすぎて、やる気が失せてしまいますが。
中途半端にやり残した状態だと、かえって居心地が悪いんですよね。

未完成で中断した作業を(なんのインセンティブがない場合でさえ)やりたくなってしまう効果を、発見者にちなんでオヴシアンキーナー効果と呼ぶ。


チェックリストを用いて、掃除の進捗段階を細かくするのも、このオヴシアンキーナー効果を目指してのことでした。

チェックが1つか2つくらいだと、「まだまだ感」に押しつぶされそうになりますが。
半分くらいチェックがつくと、見通しが明るくなり、俄然やる気が出るのです。

この「オヴシアンキーナー効果」は、仕事にも使っています。
例えば、ホームページのリニューアルを着手する前。膨大なやるべきことを想像するだけで、いつも目眩に襲われます。

細かく細かくタスクを分解し、とっかかりのタスクなどは、2分どころか30秒で終わることにしています。とにかく着手し、中途半端に持ち込みます。

千里の道も一歩から、それを地で行く作戦ですね。